企業の人事採用での学び
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先日主催した教育事業関連のセミナーイベントで聴衆から質問があった「人材を採用するときに考えることや、やった方がよいこと」というのがあり、登壇してくださった方々がそれぞれ答えて下さいましたが、私も実体験から思うことを書き残しておこうと思いました。
- 採用面接の回数は増やした方がよい。
- 入社希望者がSTARフレームワークできちんと受け答えできるか。
- 実績は重視するが、人間性はどうかをきちんと見る。
前に、ある外資系IT企業の面接を受けたことがありましたが、日系の企業と明らかに違うなと思うことがありました。それは、面接の回数です。
こいつはどんな奴なんだ?何ができて何ができないのか?できないことはその後実務で吸収できるのか?働く意欲はどうか?積極的か、消極的か?などのポイントを見抜くためになんども現場マネージャーや人事担当が会うことを求めて来ました。その時は、「え~っ!?面接多っ!」とか思いましたが、のちのち考えが変わったという経験をさせてもらいました。
この面接回数の多さというのは、お互いに納得がいくまで会うという採用プロセスは日本ではなかなかお目に掛かれないことだったので非常に印象に残っています。特に私の場合、損をしているところだと思いますが、初対面の人に対してオープンになれない。人見知りしてしまう癖があります。この癖を分かってくれたのか、そういう人も受け入れる姿勢で「どうしたら自分を出せますか?」と聞いてくれました。一緒に働ける仲間としてみなせるかどうかを知りたかったんでしょうね。
「飲みに行きましょう。」と言ってくれたり、人物を見極めたいという姿勢がひしひしと伝わってきたものです。
結局何度も打ち合わせをして、最後は合わなかったと判断されてこの採用の話はなくなったのですが、人を採用することに本気だな。と言える面接プロセスでした。
もちろん、入社希望者としては面接プロセスは短い方がありがたいに決まってますが、会社側からすればお金を払ってまで人を雇うのだから真剣に人を見極めろということなんでしょうね。
この外資系の採用プロセスは大いなる気づきを貰えました。
次に、こんな私でも人材採用の面接官として中途入社希望者の面接を行ったことがあります。もちろん最終決定者ではありませんでしたが、その際に採用しようとしていた人材が私の部下になる人間だったのでほとんど私の意見が採用される状況でした。
この時、面接側で気を付けていたのが入社希望者は「Situation:状況、Tasks:課題、Actions:自分のとった行動、Results:その結果」で話をできているか?ということでした。
○○の経験がある。とか、××で苦労しました。というのはFactを言っているだけであって何をそこから得られたか?どう自分の成果・成長につながったのかというのを聞きたいんです。決して、実績そのものを知りたいわけではありません。そのあたりをいかに考えて自分の言葉で説明してもらえるか?が大事なのではないでしょうか。
最後は人間性についてですが、これは例に挙げた自分が採用プロセスにかけられる側と採用面接する側で共通していますが、やはり最後は「この人と一緒に仕事したい」と思うかどうかです。いくら優れた実績でも、とても嫌な気分になったりすると長期的に一緒に働きたいか?というと、そうでもなくなるケースがあるということですね。なので、人間性は非常に大切にしていますし、恐らく採用する側に共通していることではないでしょうか。
まあ、こんな簡単ではありますが、人事採用に関わる両方の面(採用する側される側)を経験したものとして記事を書いてみました。如何だったでしょうか。