日本企業の凋落と韓国企業の躍進についての記事を読んで
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MBA
日本企業の凋落と共に、お隣の国韓国企業の躍進について半年ほど前に掛かれた記事でしたが非常に面白い内容でしたので、読み込んでしまいました。
ビジネスジャーナルのネット版で書かれていたサムスンLG社員へのインタビュー記事ですが、彼らが日頃から感じている日本企業と韓国企業の違いについて述べられています。
結論として、彼らが日本企業の凋落したと感じている第一の理由が「意思決定の遅さ」であるとのこと。かつては、日本だけでなく世界の家電市場を席巻したソニーやパナソニックが今これだけ世界市場で苦しんでいるのは、社内で何か新しいことをやろうとしたときに経営幹部をはじめとした上層部が非常に保守的で、何かと前に進めないとのことが指摘されていました。
技術力で負けているわけではないけれど、社員の独創性とか「やってみよう」という気概を保守的になって頭から否定してしまう風土があるとすれば、嘗ての隆盛を極めたソニーやパナソニックの良さが失われてしまう結果となるのではないかと思いました。
また、それに関連してこの記事で言っていたのは、韓国企業もかつては意思決定の遅さがあったけれども、それを克服したことで現在の躍進があるということ。それは、「トップダウン型」から「ボトムアップ型」に変えたということ。ただし、経営トップがある一定の方針を打ち出したものに沿って事業部長クラスの人間までで意思決定を行ってしまうというもの。意思決定の分散化といいますか、権限委譲が行われているということでしょうね。あとは、成果を出したものに対する適切な報酬でしょうか。
これを読んでいると、ソニーやパナソニックの内情は知りませんが、自社にとっては耳が痛い話ばかりです。うちも古い体質のメーカーで、よくあるパターンかもしれませんが以上に職級階層が深く一番上の社長まで情報がたどりつくまで非常に時間が掛かると感じています。
とあるプロジェクトで外部へ要員調達しなければいけない時、やれ「根回しが足りない」「聞いていない」など、いろんな人に情報を伝達してやっと許可が下りたのが2ヶ月後。結局意思決定の遅さでプロジェクト開始が遅れた上、思っていた要員も調達できずにプロジェクトの進行では苦しい思いをしました。
こういった身近なところでも意思決定の遅さによって機会を逃すということを体感しているため、この記事を読んでみてなるほどな~と思うに至りました。
自身が将来起業する際には、意思決定を柔軟に且つ早くすること。成長ステージでは、部下に明確な権限移譲基準を設けてこちらの方針に従ったボトムアップをしてもらえるような風土・仕組みを作り上げたいと思い、この件を教訓としたいと思います。
以上
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