尖ったアイデアと事業化
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事業アイデア
ふと思い出したので、先日のイノベーションオオサカでのパネルディスカッションにさかのぼりますが、パネラーがそれぞれ言っていたのはベンチャーキャピタル(以下VC)が求めるような綺麗にビジネスになるものを最初から作ろうというのでは、イノベーションになりえない。という話、自分なりに解釈してみます。
このようなイノベーションをテーマにしたイベントでは、自分が開発した製品や技術は「○○が開発できました。どなたかこの○○を使って何かビジネスできませんか」と発表して、どういうアライアンス先が見つかるか?ということを摸索している段階として捉えるべき。と理解した方が話が聞きやすいと感じました。
最初から事業化、事業化というのでは基本マーケティングありきになってしまい、そのマーケティングの枠の中でしかものを考えられなくなる。要するに視野が狭くなるということが起こる。
イベントに来賓で招待されていたVCさんは、事業性がないものはビジネスの世界でやる意味がない。君たちの作っているモノは事業性が考えられておらず、あろうがなかろうがどうでもいいモノ。みたいなことを言っていました。
これはそこにいてるみんなが「半分当たっていて、半分間違っている」と思っていたはずで、ビジネスの中では、収益が生まれる仕組みになって初めて意味があると思えます。一方で、何かよくわからないものがいつのまにかビジネスになっている事例を挙げるときりがないほどある。Google、Facebookなどがそれだ。
それに、それこそがイノベーションであって、今までにないものを世に送り出すということそのものだと思います。
面白そうな技術を何かに使えそうか?というプロダクトアウトの考え方は一概に悪いとは言えない。むしろ、そういうのをたくさん作って出してみる。いらないものはいらないし、いるものはいる。とマーケットが勝手に判断すると思います。
問題なのは、最初から製品・技術・サービスの事業性を評価しなければイノベーションへと繋がらないという考え方です。
何に使えるかわからないけど、自分たちはこんなものを研究開発した。用途はどなたか考えてもらえませんか?というベンチャーもアリだと思いました。それが万に一つ成功するケースだったらいいじゃないか。と思えるのです。
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