【書評】永遠の0(ゼロ)
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書評
太平洋戦争中の特攻隊についての本でしたので、読むのを躊躇っていましたが、人から勧められて読んでみました。普段ビジネス書しか読まないので、この手の本はどうなんだろうか…と思いながらもついつい読み込んでしまいました。
この本では、特攻隊はテロリストなのか?という問いを含み、やや重い感じの始まり方でしたが、読み進めるにつれ、戦時中の人の心境や国のために命を賭すということ。それが国全体、または、家族を守るためなど様々な想いを含むことについて教わった気がします。
自分もまだ小さな子供がいることを思うと。もし、自分があの時代にあの戦争で戦いに駆り出されたらどうだろうか?どういう想いで家族と離れながら、明日をも知れぬ戦場での日々を過ごすのか?ということを余計に考えさせられました。
「必ず、生きて帰るから」という約束を果たして自分はできるだろうか?守れるだろうか?と思いを巡らせながら最後まで読み進めました。
平和な時代に生まれ育ったことを感謝させられると共に、戦争とくに戦場で命を落とすこと。しかも「特攻」という人を人とも思わず、ただ鉄砲玉のように人の命を消費する。
今の日本では、そんな馬鹿な時代・組織は考えられないし、起こりえないようなことが当時は当たり前に行われていたんだな。と思うとゾッとしました。
そして、ストーリーの主人公を通して学んだことは正しいと思うことは周りの状況に流されることなく思い続けること。訴えることが必要だということでした。
今の所属する会社や組織において、全員が団結するというのは素晴らしいことだと思うが、一方で過去の栄光に驕り、全員が誤った方向に向かったとき、どうするのか?自分はどうするのか?全員を制止して、正しい方向へ意識を向けることができるのか?といったことを考えさせられました。
一見、特攻隊という重たい内容ですが一読の価値は十分にあると思いました。
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